ノートに気になる社会課題のテーマと使える時間を書き出す20代の会社員と「会社員のまま踏み出す」の文字

仕事の成果は、数字で見えるようになってきました。一方で、自分が携わっている仕事の外側で、誰かの困りごとに直接関わった経験がないという社会人3年目は多いはずです。SNSで社会課題に取り組む同世代の発信を見て気になっても、「専門知識もないし、平日は仕事で埋まっている自分に何を担えるんだろう」と、最初の一歩をまだ踏み出せていない人も多いです。実は、社会課題に取り組むプロジェクトへの参加は、大きな決断や特別な資格を前提にしません。関心のあるテーマを一つ決め、使える時間を一枠決め、担える小さな役割を一つ見つけるところから始まります。

なぜ今、会社員のうちから社会課題プロジェクトに触れておきたいのか

複業や週末の活動で、会社の外に経験を積む人は、僕の周りでも増えてきました。個人が発信し、企画し、小さな貢献を届けるハードルが下がったことも、その後押しになっています。

社会課題への関わりは、実績づくりだけが目的ではありません。自分の仕事の枠組みの外で、目的を共有する人たちと役割を分け合う経験は、社内の仕事にも生きる実践になります。相手が求めているものを聞く力、進行を担う力、仕組みを言葉にする力は、どれも会社の中だけでは磨きにくい力です。

「社会課題に取り組む」を難しくしている3つの思い込み

一歩を止めているのは、能力ではなく思い込みであることが多いです。次の3つを言葉にして置き換えると、動きやすくなります。

  • 専門知識や資格が必要だという思い込み:多くのプロジェクトは役割を細かく分けています。聞く、記録する、案内するといった役割から始めると、専門知識がなくても関われます。
  • フルコミットしないと関われないという思い込み:週に数時間、月に1回など、続けられる範囲を先に決めると、今の仕事と両立しながら関われます。
  • 会社を辞めないと本気になれないという思い込み:会社員のまま経験を積み、興味の濃さを確かめてから、関わり方を選び直せます。

参加するプロジェクトを選ぶ4つの基準

数あるプロジェクトの中から一つを選ぶときは、次の4つの基準で確認すると、続けやすい場を見つけやすくなります。

  1. 関心のあるテーマを一つに絞る(教育、地域、環境、つながりの希薄化など、自分が繰り返し気になるテーマ)
  2. 運営者や母体が見えるか(顔の見える人が続けている活動か)
  3. 使える時間と得意なことで担える小さな役割があるか(受付、記録、進行補助、発信など)
  4. 一度参加した後も、続けられる関わり方があるか(単発で終わらず、次の役割へ進めるか)

会社員のまま参加する具体的な手順

  1. 興味のあるテーマと、使える時間、提供できることを一枚の紙に書き出す
  2. 勤務先の副業・兼業規定と守秘義務を先に確認する(無報酬のプロボノやボランティアは副業に当たらない場合が多いですが、判断は所属先の規定に沿って確認します)
  3. プロボノを紹介するプラットフォーム、地域のボランティア・市民活動センター、興味のあるNPOやコミュニティの募集ページを確認し、まず一回参加する
  4. 参加後、良かった点を言葉にし、担える小さな役割を運営へ自分から提案する

一次体験:Coeliaという「毎週、出会いを増やし続ける」場を創ってきた現在地

僕も、最初から答えを持っていたわけではありません。2021年に新卒でサイバーエージェントへ入社した頃は、仕事の外側で何ができるかなんて考えたこともありませんでした。ABEMA Liveの開発とテックリードを経て25歳でフリーランスへ、26歳で株式会社Coeliaを設立しましたが、そこから先も仕組みは一つずつ手探りでした。

Coeliaは、20代がユーモアのある場を通じて自己実現のきっかけをつかみ、新しいつながりを増やせる場として、都内で毎週イベントを開いています。プロボノやボランティアのように役割を分担する仕組みとは違い、参加費をいただいて運営するリアルイベントです。それでも「参加するプロジェクトを選ぶ4つの基準」に照らすと、担える小さな役割(基準③)は、主催として毎週の企画・進行そのものを担うところから始まりましたし、続けられる関わり方(基準④)は、毎週開催を積み重ねることで形にしてきました。

最初から仕組みが完成していたわけではありません。初参加の人が自然に話せるよう、はじめましてカードや話題サイコロといった小さな工夫を一つずつ試し、うまくいかないものは外し、うまくいったものを残してきました。この積み重ねが、今のCoeliaの安心感につながっています。

社会課題に取り組むというと、大きな仕組みや資金を思い浮かべがちです。実際には、目の前の一人が話しかけやすくなる工夫を一つ考え、試し、続けることの積み重ねです。この現在地も完成形ではなく、恵比寿での店舗づくりなど、新しい挑戦を今も並行して進めています。

今週から動ける3つのステップ

  1. 気になっているテーマを一つ選び、関連するプロジェクトやコミュニティを1つ調べる
  2. 勤務先の副業・兼業規定を確認する
  3. 一回参加できるイベントや説明会に申し込む

3つとも、特別な役職や資格を必要としません。今の仕事を続けながら、今週から始められます。

次に読む記事

よくある質問

社会課題に取り組むプロジェクトへの参加に、専門知識は必要ですか?

必須ではありません。多くのプロジェクトは役割を細かく分けていて、聞く、記録する、案内するといった役割から始められます。関心のあるテーマを一つ決めるところが最初の一歩です。

会社員のまま参加すると、勤務先とのトラブルは心配ですか?

参加前に勤務先の副業・兼業規定と守秘義務を確認すると、安心して動けます。無報酬のプロボノやボランティアは副業に当たらない場合が多いですが、判断は所属先の規定に沿って確認してください。

どれくらいの時間を使えば参加できますか?

週に数時間、月に1回など、続けられる範囲から選べます。最初から大きな時間を確保する必要はなく、まず一回参加して、続けたい熱量を確かめる進め方が向いています。

会社の仕事と関係のないテーマでも意味がありますか?

意味があります。目的を共有する人と役割を分け合い、進行や仕組みを担う経験は、テーマが違っても社内の仕事に生きる実践力になります。

気になるテーマと、担える役割を一緒に整理しませんか

社会課題に取り組むプロジェクトは、会社員のうちから少しずつ関われます。気になっているテーマ、使える時間、担いたい役割を、1:1で一緒に言葉にしていきましょう。話したら、来週の予定が1個増える。それが目標。

小幡十矛との1:1を予約する

AIを仕事の仕組みに変えたい20代へ

AIを使うだけでなく、1業務をチームの仕組みへ

社会人1〜3年目が身近な1業務を選び、人とAIの役割を分け、7日で試し、成果を共有する5ステップをまとめました。

若手社員のAI業務改善5ステップを見る
カフェ・オンライン30分の日時を見る