「業務改善をやろう」と決まった瞬間、多くの現場で最初に出てくるのはツールの名前です。新しいツールを入れよう、AIを使おう。気持ちはよく分かります。ただ、僕が開発チームと自分の会社の両方で改善を回してきて確信していることがあります。最初の一歩を「今の業務を見えるようにすること」に置くと、同じツールでも定着の仕方がまるで変わるんです!
業務改善とは:ムダを減らし、価値を生む時間を増やすこと
業務改善とは、今の仕事の進め方を見直して、成果につながらない時間を減らし、価値を生む時間を増やす取り組み全般を指します。大がかりなシステム刷新だけが業務改善ではありません。「毎週の報告書づくりを30分短くする」「二重入力をなくす」といった小さな改善の積み重ねこそが本体です!
そして業務改善には、コスト削減以上のリターンがあります。ムダな作業が減った時間で、企画・改善・学びといった「攻めの仕事」ができるようになる。ここまで含めて設計するのが、効く業務改善です。
業務改善の進め方5ステップ
1.業務の見える化
まず、対象の業務を「誰が・何を・どの順番で・どれくらいの時間をかけて」やっているか書き出します。1週間、自分の作業をメモするだけでも十分です。見える化した時点で、本人たちが一番驚くことが多いです!
2.ムダの特定
書き出した業務の中からムダを探します。目印は4つ。待ち時間、重複作業、手作業の転記、そして使われていない成果物です。効果が大きく、変えやすいものから優先順位をつけます。
3.改善案を小さく試す
いきなり全体を変えず、1つの業務・1つのチームで2週間だけ試します。小さく試すと、うまくいかなくても戻せるので、周囲の協力を得やすくなります。生成AIに手順書の下書きや文面のたたき台を作らせると、この「試す」のコストは一段と下がります!
4.効果の計測
試す前に「何がどれくらい変わったら成功か」を決めておき、実測で確かめます。時間・件数・手戻り回数など、数えられる指標を1つ選ぶのがコツです。記録の集計や比較表づくりはAIに任せると、計測が続きます。
5.仕組みへの定着
効果が確認できたら、手順書への反映・テンプレート化・自動化で「人の頑張りに依存しない形」にします。ここまでやって初めて、改善が資産になります!
一次体験:開発チームと自分の会社、2つの現場で回してきた改善
開発の現場は、レビューの待ち時間や繰り返しの確認作業など、見える化すると改善余地が次々に見つかる世界です。僕がサイバーエージェントでABEMA LiveのiOSアプリ開発とテックリードを経験するなかで取り組んだのは、まさに上の5ステップでした。派手なツール導入より、手順の言語化と小さな自動化の積み重ねがチームの速度を変えました。
いまは株式会社Coeliaの代表として、Claude Codeを含むAIを活用しながら自社サービスの開発・運用を仕組み化しています。実感しているのは、AIは業務改善の強力な道具になった一方で、「どの業務の・どのムダを減らすか」を決める見える化の工程は、今もこれからも人の仕事だということです。順番さえ守れば、AIは5ステップの③〜⑤を一気に加速してくれます!
現場でよく出る壁と、越え方
- ツール導入が目的化する:ツールは②で特定したムダに当てて初めて効きます。先にツールを決めると、ツールに業務を合わせる本末転倒が起きがちです
- 大きく変えようとして止まる:関係者が多い業務ほど、最初の一歩は小さくします。1業務・2週間・指標1つのサイズなら、今週から動けます
- 改善した本人だけのノウハウで終わる:⑤の定着を飛ばすと、担当者が変わった瞬間に元へ戻ります。手順書・テンプレート・自動化のどれかに必ず落とし込みましょう!
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よくある質問
業務改善とは何ですか?
今の仕事の進め方を見直して、成果につながらない時間を減らし、価値を生む時間を増やす取り組みのことです。大きなシステム刷新に限らず、報告書づくりの短縮や二重入力の解消といった小さな改善の積み重ねが本体です。
業務改善は何から始めればいいですか?
対象業務の見える化から始めます。誰が何をどの順番でどれくらいの時間をかけているかを1週間書き出すと、ムダの候補が自然に浮かび上がります。ツール選びは、減らしたいムダが特定できてからで十分間に合います。
業務改善のアイデアが出ないときはどうすればいいですか?
アイデアを探す前に、待ち時間、重複作業、手作業の転記、使われていない成果物の4つを今の業務から探します。この4分類で見える化を眺めると、改善の候補はほぼ必ず見つかります。
業務改善にAIはどう使えますか?
文書作成の下書き、定型作業の自動化、手順書のたたき台づくりなど、改善案を試す工程と定着させる工程で特に効きます。一方で、どの業務のどのムダを減らすかを決める見える化の工程は人が担うと、AIの効果を最大化できます。